ファッション業界(特にコレクションブランド)では「構築的な服」である、と言ったような表現をします。
かなりわかりにくい表現だと思います。本来の英語のconstructiveをそのまま直訳したのが原因でしょう。
まぁ、他に良い訳語も思いつかないのですが・・・。
構築的・・・ http://www.int-wp.net/acloth.html このページが参考になるでしょう。
つまり、ただ単に人を覆うだけの服ではなく、立体的に展開され、人のボディラインを強調・際立たせ、
ある意味第2の皮膚として展開されるのがそれです。
ヨウジとギャルソンはその構築的な服に反旗を翻したので高く評価されました。
立体裁断と曲線縫いにより、身体を美しく見せるのが西欧の構築的な服の特徴です。
肩パ ッドを入れ、肩を強調して身体のラインを強調する、左右のボディバランスを整える等など。
それに対してヨウジやギャルソンはボロルックやビッグシルエットで身体を覆い隠しまし た。
耀司氏は誰でも美しく見せる服を作りたい、というようなことを言っていた気がします。
また、その先駆者として高田賢三のオーバサイズや着物の構造の導入、
三宅一生の布地の平面性なども忘れられない。
そしてヨウジやギャルソンと違った意味で「非構築的」な服を作ったのがアルマーニです。
彼は典型的な構築的な服であるメンズスーツから芯地やパッドを取り除き、
リラックスして着れるソフトスーツを生み出したのです。
ヨウジやギャルソンと異なるのは、構築的な服に逆らうのではなく、着易いように発展させたことにあるでしょう。
実際アルマーニのスーツの作りはハーディーエイミス氏や落合正勝氏などが基本的には非常にクラシックなものだと評価しています。
オートクチュールの世界ですと「私の服を着るのに完璧も、美しさも必要ない。私の服が着る人を完璧にし、美しくする。」
と言ったバレンシアガが人の身体を覆い、美しいドレープを描く一枚の布で作ったようなドレスを作っています。
「構築的な服」というのは西欧服飾文化の一つの頂点です。
引き締まった体をより美しく見せます。
しかしそれは同時に着ている人に負担をかけることにもなりかねません。
ファッションの主流がオーダーメイドからプレタポルテになり、
身体に服を合わせるのではなく、服に身体を合わせている今ではなおさらでしょう。
そのため、様々なデザイナーが「構築的な服」の枠を破る服を目指しているのでしょう。
この辺の解釈はあくまで業界の人間ではない私個人のものですので、有識者の方から指摘 すべき点がございましたらよろしくお願いします。